会津桐タンス株式会社
自然豊かな会津の恵みを暮らしの中に
会津桐タンス株式会社では、会津桐を使用した総桐箪笥の製作・販売のみならず、米びつや茶筒、まな板など、暮らしを豊かにする様々な桐雑貨も手掛けております。近年では、「手わっさの里」としても知られる奥会津の生活工芸技術を取り入れた新たなものづくりにも積極的に取り組んでいます。
厳しい冬を越えて生まれる会津桐
会津桐タンス株式会社が拠点とする三島町は、福島県の西部に位置し、尾瀬を源流とする只見川沿いにある山間の町です。18カ所に集落が点在し、冬は積雪が2mを超えることもある豪雪地域です。厳しい冬を越えることによって、会津桐のくっきりとした太く綺麗な木目が現れます。古くから「会津桐」の産地として知られる三島町では、現在でも地域が一体となり、桐の育苗や植栽に取り組んでいます。そして春には、田植えの時期を注げるように、一斉に薄紫の花を咲かせます。 (雪景色写真:星賢孝)
圧倒的な気密性と優れた調湿効果
防虫・調湿・調温
桐は温度や熱に敏感な性質を持ち、必要以上の湿気を中に進入させないことで、箱内の湿度を一定に保つ良材として古くより知られています。また、タンニンやパウロニンなどの防虫作用のある成分が含まれており、防虫効果が期待されています。箪笥や衣装箱のみならず、米びつ、茶筒などの商品に適しているのはそのような理由があります。
絹様光沢の木肌と太く明瞭な木目
国宝収蔵箱に使用される希少価値
会津桐は国内で生産されている桐の中でも最上級品と謳われており、他の桐材に比べ木目が太くはっきりと浮き出ている為、光沢のある緻密な木質と相俟った美しい桐材です。その材質は、国宝級の文化財の収蔵箱の素材として指定されるほど秀でたものです。会津特有の厳しい寒さと湿潤な風土が、希少な価値を生み出しています。
驚くべき軽さと高い保温性
体を疲れさせない&冷やさない
桐は国産材のなかでもっとも軽く、水の比重1に対して0.3ほどしかありません。細胞の中の空気層が大きいので柔らかく、持ち運びや取扱いにとても便利です。また、桐は熱伝導が低く、保温効果も高い素材です。会津桐のスツールは、指1本でも持ち上げられるほどの軽量化を実現。なおかつ、冬場に腰をかけても、お尻が冷えません。
時間をかけても守り続ける伝統技法
桐箪笥が「100年持つ」理由
伐採された会津桐材は、製材された後に渋抜き、乾燥のために外に干され、雨、風、太陽に3年ほどさらされます。この根気の要する工程を経て、板の変色や狂いを防ぐことが可能となります。この後、製作加工の段階で、部材毎に切り分け、更に桐材の歪みを直す特別な機械で仕上げます。このようにして、耐久性の非常に優れた桐製品を丁寧に仕上げています。